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Q, 泌尿器科とはどのような診療科ですか?

A, 泌尿器科は決して男性だけが受診する診療科ではありません。
泌尿器科は腎臓、尿管、膀胱、前立腺そして尿道などの排尿に関係する臓器のすべてを扱っております。
具体的な疾患としては以下のものが挙げられます。
膀胱炎、尿道炎、腎盂腎炎、前立腺炎、精巣上体炎、前立腺肥大症、過活動膀胱、神経因、性膀胱、尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石など)、陰嚢水腫、各部位の癌、性感染症(性病)などです。

Q, 前立腺肥大症とはどのような病気ですか?

A, 男性には膀胱を出たすぐのところの尿道の奥に、尿道を囲むようにして前立腺という組織があります。
精液の一部を作る働きがありますが、これが年齢と共に肥大していく傾向がみられます。ある程度大きくなって排尿に影響が出始めいろいろな症状がでてくる場合を前立腺肥大症と呼びます。
排尿の勢いが悪い、残尿(感)がある、尿が近い、尿が出るまでに時間がかかる、我慢できない強い尿意を感じる、夜トイレになんども起きる、尿が途中で途切れるなどの症状です。
年齢だから当たり前、仕方ないと考えている方がまだまだ多いようですが、ひどい場合には、腎臓の働きが障害されることもあります。
最近は内服薬が大変良く効くようになり、手術しなくてもよい方が増えています。
もし手術に至ってもお腹を切らずに内視鏡によるものが主流になっており、昔に比べて大変楽になっています。
また、前立腺肥大症だと思っている方の中に前立腺がんが発見されることも増えてきました。
少しでも症状がある場合は是非一度当院にご相談下さい。

Q, 過活動膀胱とはどのような病気ですか?

A, 何の前触れもなく突然に生ずる我慢できない強い尿意と時には尿が漏れてしまう(尿失禁)こともある症状の方を過活動膀胱と呼び、最近話題になっています。他に泌尿器科的な(基礎)疾患をもっていないにもかかわらず、上記の症状を生じる方に対して過活動膀胱という病名を使います。したがって泌尿器科的診断が大変重要になるのは勿論のこと、神経の病気も考慮に入れた判断が必要となります。
中年以降、特に女性にこのような症状の方がいらしても、我慢している方がとても多いといわれています。
全国の推定患者数が800万人以上と言われていますが、実際に医療機関を訪れる方が大変少ないといわれています。
ここ数年、大変有効な薬がつぎつぎに発売されています。
どうぞ、お気軽に泌尿器科専門医を受診されることをお薦め致します。

Q, 前立腺がん検診は何歳から受診したほうが良いのでしょうか?

A, 前立腺がんは初期の場合、自覚症状も乏しく進行していく病気です。
概ね50歳になられたら前立腺がん検診を受けることをお勧めします。

Q, 突然、真っ赤な鮮血のような血尿が出て、その後普通の尿に戻ったのですが、泌尿器科で検査を受けたほうがいいですか?

A, 血尿は前立腺肥大症などの疾患や背中を打った時にも出ることがありますが、膀胱がんを患っている可能性もあります。
1回でも血尿が出たら、早めに泌尿器科専門医を受診して検査を受けてください。

Q, こどものおねしょについて相談できますか?

A, はい、お気軽にご相談ください。
夜尿症の可能性が高いと思いますが、お薬でコントロールできる場合もございます。
また気質的な病気(神経因性膀胱)がある場合もありますので、まずはご相談ください。

Q, 血圧が高いといわれたのですが、放置しておいても大丈夫ですか?

A, 「血圧が高い」と言われても、自覚症状もないためになかなか受診されない患者様は実は多くおられます。
液体である血液を体のすみずみに送るためのポンプが心臓であり、送るためのホースが動脈です。
ホースの中でどのくらいの水圧がかかっているかを表したのが、いわゆる「血圧」です。
「血圧が高い」ということは、肥満などにより1回の心拍動で送り出さなければならない血液量が増えてしまっていたり、動脈が硬くなったり詰まり気味になってしまっているということを意味しているのです。
また血液自体がドロドロになってしまうような高脂血症や糖尿病でも高血圧は起こりやすくなります。
高い圧を出さなければならないポンプ(心臓)には負担がかかります。
また心不全の原因にもなり、高い圧を受けた血管も早く傷みます。
傷んだホース(動脈)に高い圧が加われば、亀裂が入って血が漏れてしまいます。
その亀裂が脳で起これば脳出血(脳卒中)となるわけです。

以上のことからも高血圧は放置しておかずに、早めに医師の診察を受けられることをお勧めします。

Q, メタボリック症候群って?

A, 日本人の3大死因は、がん・脳卒中・心臓病です。
その内、心臓病と脳卒中を合わせた循環器病を引き起こす原因は「動脈硬化」です。
「動脈硬化」を引き起こす危険因子としては、悪玉コレステロールが知られていますが、最近の研究で肥満(特に内臓に脂肪が蓄積した内臓肥満)が様々な生活習慣病を引き起こし、「動脈硬化」の要因であることがわかってきました。

内臓に脂肪が蓄積し、糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病を引き起こしやすい状態が、「メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)」です。
これらの病気はお互いが密接に関係して発生しています。
数多く合併するほど「動脈硬化」を進行させ、心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞などの脳血管疾患を起こしやすくなります。
ご自身が、「メタボリック症候群」なのか、その予備軍なのかを早期に把握することが非常に大切です。

Q, 糖尿病は治るのでしょうか?

A, 残念ながら現在の医学レベルでは糖尿病を完全に治すことはできません。
しかし、食事と運動の基本を守って、必要に応じ飲み薬やインスリン注射の助けを借りて、良い状態に保たれていれば健康な人と同じように日常生活を送ることができます。
また、それにより血糖を正常域に近づければ合併症を防ぐことができます。

Q, 健康診断も行っていますか?

A, はい、行っております。入社前・入学前の各種健康診断などお気軽にご相談下さい。